◉八丈富士コース開催

天気予報は曇り予報で、雨が降る予報ではありませんでした。
前日よりも気温が低く、冬用のアンダーシャツを着ました。
お客様をお迎えに「船見荘」へ伺った時は、ポカポカの晴天でしたが、
登山口から登り始めるとガスが北東方面から近づいてきました。

登山道では、明日葉、シチトウスミレ、ミズスギ、ガクアジサイ、ラセイタタマアジサイ、アオキ、妃榊、シマテンナンショウ、ユズリハ、ハチジョウクサイチゴなどが春の風に目を覚まして揺れていました。

稜線まで登ってくるとお鉢はガスに覆われていました。
雨が降り出さないことを祈りながら、途中でガスが抜けますように!と心の中で祈りながら歩を進めます。

お鉢巡りは、山岳信仰です。山岳信仰は仏教に端を発しています。
お鉢巡りでは、山あり、谷あり、穴ボコあり、泥沼あり、強風ありとまるで人生のようです。
お鉢巡りの目的は、日頃の煩悩や多忙の毎日の心を洗い、身も心も清めることにあります。六根清浄です。
お鉢巡りを無事に終えると身も心も清められて、浅間神社の木花之佐久夜毘売(木花之開耶姫)に一人間として参拝できる準備ができるのです。

浅間神社の参道では、シダ類や苔類が迎えてくれました。まるでトトロの道のようです。
トトロは心の清い人でないと見ることが出来ません。五感を研ぎ澄まして歩を進めました。
ニホンアカガエルの卵は、前日の雨で少しだけお湿りがありましたが、生きているのか心配です。
地衣類のサルオガセを観察したり、シシランなどを見ながら山道を進みました。

お陰様でお客様と浅間神社に参拝することが出来ました。
木花之佐久夜毘売も我々がお鉢巡りをしてきたことを見ていてくれたことでしょう。
感謝して手を合わせました。ありがとうございました。

結局、稜線で少しだけパラパラと雨の気配がありレインウェアを着ましたが、結局大事に至りませんでした。

絶景の景色は見られませんでしたが、「ガスの中の山歩きを経験できて良かった」とお客様からのお言葉。
感謝以外の何ものでもありません。本当にありがとうございました。
また是非違う季節にも八丈島へおじゃりやれ〜。

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